種まき cloud seeding 2003 10 21
子供の頃、種まきをしたことがあるでしょうか。
子供は、やがて大きく育つことを期待して、一粒の種も、ムダにせずに、
大切に、ていねいに、等間隔で、一粒ずつ、種をまいていきます。
まるで、定規で測ったように、種をまいていきます。
しかし、春も深まる頃、その期待は、軽い失望にも変ります。
種には、発芽率というものがあって、
10粒の種をまいても、10粒全部が芽を出すとは限りません。
そういう意味では、どの場所にまいた種が、芽を出すのかは、
予測ができず、確率的にしか予測ができないものです。
さらに、芽を出しても、大きく育つもの、小さく育つものがあります。
どの場所にまいた種が、大きく育つかは、
これも、やはり確率的にしか予測ができないものです。
これは、子供のすることだと思っては、いけません。
この世に、生まれくる子供は、誰もが、立派に育ってほしいと祈るでしょう。
赤ちゃんを見て、誰もが、立派に育ってほしいと期待するものです。
しかし、数十年、時間が経過すると、
社会に貢献するほど、立派に成人した者、
不幸にも犯罪を犯してしまう者。
しかし、可愛く、美しい、赤ちゃんを見て、
数十年後に、そうなるとは、想像もできないでしょう。
さて、秋が、少しずつ深まり、空の空気が澄み切ってきました。
望遠鏡を持っている人は、天体観測に最適な季節となりました。
宇宙には、実に、数多くの銀河があります。
美しい銀河、秋には、アンドロメダ座の大銀河M31があります。
美しいのは、まだ、あります。ちょうこくしつ座のNGC300。
この銀河も、限りなく、美しい。
しかし、宇宙には、美しい銀河だけでは、ありません。
ろ座の棒渦巻銀河NGC1365、実に不思議な形をしています。
あるいは、おとめ座の巨大な楕円銀河M87。
この銀河は、とてつもなく巨大で、
複数の銀河が合体したのではないかと言われています。
その他にも、銀河同士が衝突して、できたような、不思議な形の銀河もあります。
また、普通の銀河より、数倍も大きい巨大銀河が、
密集しているところもあります。
いろいろな形の銀河が集まって、まるで玉手箱のよう見えます。
まるで、銀河の見本市のようになっています。
このように、宇宙には、美しい銀河もあれば、
不思議な形の銀河もあり、
また、とてつもなく巨大な銀河があります。
銀河が、どのように芽を出して、
どのように育つかは、確率的にしか予測できないのです。
宇宙には、美しい造形美が、さまざまに展開しており、
想像もできない美しさです。
宇宙の花。